4−4 懐かしさに二人で目を細めた。 司馬懿が洛陽で挙兵して間もない頃、同じく許昌で挙兵した曹操軍と緊張状態になった事がある。原因は曹操側からの侵攻であった。 今でこそ司馬懿軍は四海から集めた名だたる猛将を抱えているが、当時は曹操軍の方が文武共に人材が豊かであった。 対する司馬懿軍は、司馬一族や洛陽の文吏を軍の核としていたこともあり、優れた知将は多いものの武に秀でた将が殆ど居なかった。 武力で以て対峙すれば恐らく容易く組み伏せることが叶うだろうと思わせるほどに。 それでも旗揚げから間もない侵攻戦に、時期尚早、或いは危険だと言う者はいた。 確かに知を誇る曹操を始めとした郭嘉や荀ケ(いく)、荀攸といった知将達に対しても、謀略を得意とする司馬懿や彼の知将達は引けを取らない。 恐らく知略で戦えば長期戦に、かつ被害も甚大になる事は明白であった。 加えて洛陽を取り巻く山脈、虎牢関を始めとした堅牢な関は敵の侵攻を頑なに阻み、小国の軍など容易く消耗させてしまうだろう。 だが、武将を得て力を付ければいずれは最大の脅威となる。そうなる前に、武力で勝る内に正面衝突で叩き潰すしかない。今こそが好機だ。 と、百官を説き伏せた曹操は腹心の夏候惇、夏候淵にそれぞれ一万の大軍を預け、許昌を出陣させたのであった。 しかし、司馬懿軍から和議の使者が来た為、止む無く引き返した。その使者こそが、誰が予想したものか洛陽城主司馬懿であったのである。 「城主が単身乗り込むとは若いながら豪胆だと…すっかり殿もお気に召して和議に応じましたね」 「加えて二人の利害も一致した…今思えば、全てが仲達殿の狙いであり勝算であったのでしょう」 - - - - - - - - - - - - - - 2013/01/21 ikuri しょっぱなの曹操軍侵攻は本当にあったお話。 ゲーム序盤の仲達勢力はほぼ一族縁者文官メインなので虚弱です。仲達氏の武力67でさえ上位に入るレベルです。 なのにいきなりおそそ様が惇兄隊と淵ジェル隊各1万を差し向けてきたので慌てて政治力トップの仲達氏に金持たせて同盟組ませたっていう…。 (洛陽は大都市属性なのでお金もち。) 同盟国には侵攻できないっつー掟があるので暫く平和でしたが、侵攻不可=曹操軍を攻撃・武将を捕虜に出来ないため、 初期ステから丕様を育てあげるという夢を捨てざるを得なかったのでした…。 同盟解くとお隣さんと全面戦争になるのは序盤から避けねばならんので仕方ないのですが…あああ。 戻 |